昆虫のなかまたち

飼育ノート(私の飼育法です。この方法で10月に産卵を何度もさせ、4月に孵化させることに成功しましたのでそれをここに記します)

1.エンマコオロギ 2.カブトムシ 3.コクワガタ 4.黒メダカ



1.えんまこおろぎ

1.準備する物
入れ物:ガラスケースかプラスチックケース。オスどうしがメスをめぐって争いますので理想はオスに対してメス2から3弱の割合、つまりオス2匹ならメスは4から5くらいがよいでしょう。ケースの大きさはオス2匹メス4匹くらいなら30cm×20cm×高さ25cm以上は必要だと思います。私自身は40cm×20cm×高さ30cmのプラスチックケースでオス2匹、メス2匹で飼いました。正解はないと思いますので、あくまで目安で考えていただいてよいと思いますが、割合コオロギは生命力は強い方だと感じましたので、少々狭くても大丈夫だと思います。ただ、高さが低いと飛び出して逃げてしまうので最低でも25cmから30cmは必要だと思います。飛び出して逃げるようだと思ったら、タオルなど布を、ケースのふたを閉める前に掛け、そのあとからふたをするとよいと思います。布だったら呼吸も大丈夫です。ガラスケースの方がプラスチックケースよりもコオロギにはかべ歩きし易いみたいですのでガラスケースは高くても上までつたって昇ることができるようです。逃げてしまうようなら布か穴の小さな金網のふたにする方がいいと思います。
:鍋かフライパンで土を焼くとか腐葉土がいいなど、過去に昆虫図鑑などで色々試みましたが、このやり方で私は全て失敗に終わりました。もちろんそのやり方で本当は出来るのかもしれませんが、おすすめいたしません。じゃあ何がいいかというと、ホームセンターやディスカウントショップで売っているスズムシ用のマットが最も良いです。私はこのマットなら100%産卵してくれると思います。ちなみに、スーパーやデパートの昆虫コーナーにも同様のマットは売っていますが、値段が高いです。本来は、大体3.5リットルで200円くらいのものです。土を入れる量は産卵は地表から1〜3cm位の所に卵を産んでいましたので最低でも5〜6cmの高さは必要だと思います。最初霧吹きで少し湿らせて下さい。私の場合は大体5.5cmくらいの高さにしました。
隠れ家:炭(竹炭など)(かなり好むようです。理由は分からないのですが)、プラスチックじゃない植木鉢を割ったもの(かけらなど)。ちなみに私は植木鉢(小さいもので100円でした)を叩いて2つに割った一つのかけらを置いて、あと名刺の端を折ったものを置いて上に黄粉や鰹節をのせ、下はくぐれるようにしました。これ以外にグリーンモンスター(ホームセンターで180円くらいでした)は喜びます。水を含むと膨れるという草の代わりの物ですが隠れ家としてエンマコオロギには好評でした。雑草などは2、3日すると入れ物全体から独特の草の匂いが伴ってくるので匂いを気にする方を含めてあまり入れない方がいいでしょう。特に雑草を入れたからコオロギにいいかどうかはあまり意味がないと思います。寧ろ外の微生物や雑菌を含めてあまりよくないのじゃないかと個人的に思ったりもします。
エサを入れる小さな入れ物:エサはナスやきゅうり、リンゴなどの野菜以外にカルシウムを与えるのですが、最適なものとしてホームセンターや昆虫を扱う店、スーパーやデパートのコーナーに売っているスズムシのエサというもの(金魚のエサと似ているもの)があります。これを入れる器ですが、あるいはきな粉とか水を入れる器もそうですが、何かのふたの裏でもいいと思います。一つか二つ必要です。
エサ:これはほぼ毎日か1日置きの日課になります。3日、4日放っておいても死なないとは思いますが、私は毎日替えていました。何を好むかというと、何種類も入れてずっと見ていて感じたのは、野菜のベスト3はナス、リンゴ、きゅうりでした。かぼちゃ(これはゆでたものをキャベツにぬったり、そのままちらしの上に置いて与えましたが、小さい場合、食べているうちに柔らかいので体全部が埋まってしまうこともありました。かぼちゃもかなり好きです)、その他、きゃべつ、レタス、ホウレンソウも穴があくくらいなのでちゃんと食べます。野菜以外では先ほどのスズムシのエサ(これはコオロギもスズムシもほぼ同じものを与えてよいと考えてよいでしょう。これは大好きです)か代わる物としてはかつお節かにぼしです。勿論大好きです。野菜とカルシウム以外に、私はきな粉を与えていました。100円〜200円くらいで手に入りますが、これは大好きです。最後に水。先ほどのスズムシのエサ、かつお節、きな粉に関しては、私は小さな入れ物に入れたり、名刺の裏やスーパーのちらしをちぎったものの上に置いて与えていました。水は霧吹きで掛けたり(直接、コオロギに掛けると駄目と本に書いてあったりしましたので、どこかに手で追って、いないところに掛けたりするといいかもしれません。私の場合は結構、直接かかってました。あまり神経質にならなくてもいいと思います)また、小さな入れ物にも少し水を入れておきます。飲み水はどんな生き物でも必要です。

2.幼虫と成虫の飼育
飼育する場所は、夏になると温度が極端に上がる日当たりよりはやや木陰の方がいいと思います。私は基本的には部屋の中で飼いましたが、時には外に出したりもしました。
飼い方としては、基本的にはエサを毎日か1日おきくらいにやるだけです。あとは水ですが、私の場合、霧吹きは1〜3日に一回でした。適度の湿り気は必要だと思います。8、9月には成虫になって綺麗な声で鳴き始めますが、この声はあらゆる昆虫の中でも最も魅力的だと思います。よく観察しているとメスを奪い合う喧嘩の時などや単純にメスを呼んでいる求愛の時と微妙に違っているようでした。
交尾をすると大抵、メスの輸卵管の横、付け根の辺にカプセル形状のものが出来ます。この後、土に輸卵管をつきさして卵を産み始めます。明け方から朝8時くらいまでの産卵が多いように思います。朝早く、まだ薄暗い時から起きて観察してみると何度も何度もメスが土に輸卵管を突き刺すようすが見えます。
卵を産んだ後、エンマコオロギのメスは死ぬと思っていたのですが、そうではなく、何度も交尾をし、何度も産むことが出来ると分かりました。
産後、部屋で飼っていたので暖かかったせいか11月終わり頃までは生きていました。親がいなくなった後、卵だけになったら適度に霧吹きで湿り気を与えて、入れ物のふたの部分にサランラップを張り、つまようじでぽつぽつとたくさん穴を開け、呼吸できるようにして、湿り気が保たれるようにしました。さらに10日から2週間に1回くらい土に対して霧吹きをしました。ぐちょぐちょはだめでしょうが、乾燥していると卵は孵化しないと思います。

2.かぶとむし

1.準備する物
入れ物:ケースの大きさは大きい方がいいと思います。私たちは60cm×30cm×高さ36cmのガラスケースでオス2匹、メス3匹で飼いました。
・マット(土):ホームセンターやディスカウントショップで売っているカブトムシ・クワガタ用のマットが良いです。産卵してくれる確率は高いと思います。大体4.5リットルで300円くらいです。土を入れる量は20cmくらいの高さにしました。カブトムシは結構地中にもぐるので。
クヌギの葉っぱ:カブトムシにとっては、お布団の意味があるようです。なくてもいいです。その場合はマット(土)の中にもぐります。
木の枝:木登りしたり穴にエサを入れたりします。ホームセンターで100円前後、スーパーで200〜300円。デパートの昆虫コーナーはもっと値段が高いです。
エサ:これはほぼ毎日か1日置きでした。一番安いカブトムシ用ゼリー(ホームセンターで100円〜300円)で充分だと思います。高タンパクのゼリーももちろん、よく食べますが。黒砂糖を水に溶かしたものを脱脂綿に浸してやったりもしましたが、スイカと同じ理由であまり良くないそうです。わが家ではスイカも結構やりましたが、タブーみたいです。スイカは好みますがお腹をこわして下痢をおこすようです。リンゴとかぶどうも与えました。特に問題はありませんでした。夜中から夜明けにかけて暗いうちに食べているようです。

2.幼虫と成虫の飼育
成虫について

温度が上がる日当たりよりはやや木陰の方がいいと思います。
成虫は雄1に対してメス2〜3の割合がいいと思います(オス同士だとメスを奪い合って喧嘩をするので)。
オスはメスに対して盛んに交尾を求めるので行っていないようでちゃんと交尾はしていると考えて良いです。オスの次ぎにメスが死んだ後、マットを掘り返してみると小さな1ミリ程度の白い球形の卵が見つかるはずです。その後やや長細くクリームがかった丸に変わる。1匹のメスで50個くらいの卵をわが家では産みました。
幼虫について
一週間もすると1齢幼虫にかえって、2齢、3齢と大きくなっていくが、注意する点は、クヌギマットの交換で、幼虫も大きくなるにつれてフンの大きさも大きくなりマットに目立ってきます。ちょうどスイカの種のような形状をしています。黒いのでマットの中で見分けづらいですがよく見ていると分かるようになります。フンがマットの中で目立ってくると幼虫は上に出てきたり、ガラスケースだとガラス越しに見えるように端までやってきます。こうなると黄色信号で早く替えてやらなければなりません。要するにエサがない、といって出てくるわけだから。私達は丸ごと交換していましたが、上からかけてやる方法をとっている人もいるようです。で、私達は市販のクヌギマット(マルカンのがいいです)に水をかけて湿らせ(握るとだんごになるくらいがちょうどよく、水が垂れるようだと少し水分が多いです)、この湿ったマットに対して、米ぬか(お米やさんで100g10円でもらいました)、小麦粉、きな粉をそれぞれ、マット4.5リットルに対して100gずついれました。そうして、さらにかき混ぜ、2〜3週間バケツの中で放置します。そして発酵するので、それを幼虫のマットとしてケースに入れてやりました。2〜3週間放置すると乾燥しているので、ケースに入れる際は又、水を加えてかき混ぜます。このスペシャルマットだとマットだけのものよりは成長が早いようでした。全ての幼虫が一匹も死ぬことなく6月に成虫になりました。このスペシャルマットを作る課程で問題点は、2〜3週間おかないと、発酵途中だと、かなりマットが臭いことです。しかも発酵で相当の熱が発生するので、この熱さにまいって幼虫が地上に出てきます。かき混ぜた直後のせいぜい1週間のことだと思いますが、やはり2〜3週間は置くのがいいと思います。実際私の所でも、マット交換の際、マットとぬか、小麦粉、きな粉を混ぜ合わせてすぐにケースに入れて、その上に全ての幼虫を置くと、最初、幼虫たちはいつものようにもぐっていきましたが、その日の夜、全幼虫が地上に出てきていて、最初は、空気が少ないのかなと思っていました。ふたを開けて見てみると、ゴミのような悪臭がすぐにしました。それと同時にマットを触ってみるとかなり温度が高いことに気が付きました。これが発酵なのだと理解しました。いぶしだされたようなものです。

冬眠・さなぎについて
12月初旬にはエサ自体をもう食べなくなり、動かずじっとして、冬眠に入ります(5℃以下で冬眠と言われています)。私達の場合は掘り起こしてみて、動きのにぶさで何となく感じました。それで、もうマット交換はしなくてもよいと思いました。私達は大きな衣装ケース(74×44×33)で飼っていたのですが、10匹の幼虫がいました。そういう衣装ケースが3個、最初、30cm×30cmくらいの小さめのケースでしたが、さなぎになるのに、ある程度のとなりの幼虫との距離、及び高さは最低15〜20cmくらいは必要だと思います。幼虫についてはあまり触らない方がいいという意見もあります。私達の場合は、都合3回はケース交換で掘り起こしましたし、マットは大体、月に1回程度は交換していました。その都度、幼虫を直接、手で掴みましたが、それほど神経質にならなくてもよいと思います。一般的に20℃以上、3月下旬になると動き始めます。マットを食べ始めさなぎの準備に入ります。4月頃、最後のエサを替え、5月末〜6月初旬にさなぎになります。羽化は大体6月末ですがわが家では6月中旬でした。

3.こくわがた

準備する物(幼虫〜さなぎ)
コーヒーの空き瓶
:大きめの出来れば100g入り。この瓶、1に対して1匹です。
エサ:クヌギマット(クワガタ・カブトムシのマット)をコーヒー瓶にかちかちになるまで詰め込む。
●これだけで成虫になるまですべて終わり。コクワガタはおそらく最もお金のかからない、手間のかからないペットだと思います。

準備する物(成虫)
入れ物:
コーヒーの空き瓶からは2〜3週間したら出てくるらしいです。私達はガラス瓶越しにさなぎになるところも成虫に変化する感動的シーンもともに見ることが出来たのですが、成虫になって、3〜4日してもさなぎの部屋からはなかなか出てこないので、自力では出てこられないと勝手に判断して、割り箸で少しずつマットを削りながら、出してやりました。後で知ったことですが、かちかちになるまでマットを詰め込んでいても、木の幹に比べれば柔らかいのでクワガタにしてみれば何の問題もなく出てこられるそうです。コクワガタはカブトムシと一緒に飼っていても問題はないみたいです。

4.黒めだか
入れ物:水温が20℃を超えるとオスの腹にあるひれが、黒ずんできて、メスとの生殖活動が始まります。赤ちゃんメダカが孵ったら別の入れ物に移しかえ、親メダカと離した方がいいと思います。親メダカが食べてしまうのを防ぐためです。一番よく卵を産み付けやすいのは、ほてい草で、下に垂れている黒い根っこがもっとも卵を絡みつけやすいようです。